建設業退職金共済制度(建退共)について

建設業退職金共済制度(建退共)について

建設業許可申請専門の行政書士として活動している方は、建設業者とのつながりが多くあります。

そんな中で色々な相談をされます。

今回は建設業退職金共済制度(建退共)についての話を書いていきましょう。

1.建退共の制度の概要

建退共は国が作った退職金制度で、建設業の事業主が勤労者退職金共済機構と退職金契約を結ぶことにより受けられます。

建設業者は小さい会社も多く、自社で退職金など支払えないという会社も多いです。

そんな時の為に便利な制度です。

建退共から建設業で働く職人に退職金が支払われるのは、建設業界で働くのをやめた時であって、一つの建設会社を辞めた後に、別の建設会社に就職するような場合には、退職金支払の対象にはなりません。

この点は勘違いしている方も多いので注意が必要です。

では、建設業界で働いた日数はどの様に換算するかと言いますと、建設職人がつぎつぎと会社を転々とし、事業主が変わったとしても、新たな会社で共済証紙を貼ってもらう事により、建設業での勤務日数を通算できるというシステムになっています。

ただし、建退共に加入していない会社で働いても対象とはなりません。

この点を考えても、職人にとっては建退協に加入している会社かどうかは重要な要素になる可能性もありますね。

建退共に加入している業者は経営事項審査(経審)でも加点となります。

2.建退共に加入するには

建退共は建設業を営んでいれば誰でも加入することができます。

専業でも兼業でも、建設業の許可を受けていてもいなくても加入できます。

また、この建退共の制度を利用して退職金をもらえる人は、ほぼ全ての現場の労働者が対象です。

大工・左官工・電工など職種は問いませんし、月給制や日給制で仕事をしていても、どちらでも大丈夫です。

また、一人親方の場合は、任意組合を作ることによりこの制度に加入することができます。

ただし、

役員報酬を受けている方、事務専用社員は加入することができません。

3.どうすれば退職金をもらえるのか

建退共で退職金をもらうには、建設業界で働かなくなったときです。

建設業で働かなくなった場合、理由をに応じて必要な証明をする必要があります。
請求理由と証明方法

・独立して仕事をはじめた場合

→最後の事業主又は事業主団体の証明

・無職になった

→最後の事業主又は事業主団体の証明

・建設関係以外の事業主に雇われた

→新しい事業主の証明

・建設関係の事業所の社員や職員になった

→現在の事業主の証明

・仕事ができなくなった

→最後の事業主の証明又は医師の診断書

・満55才以上になった

→住民票
退職金額の概算

建設業で働かなくなったときの退職金額は、概ね決まっていますが、参考程度に載せておきます。

詳しい金額はその時々に確認して下さい。

月数の計算は、証紙21日分を1ヶ月と換算します。

・2年(24月)

→156,240円

・5年(60月)

→408,177円

・10年(120月)

→936,789円

・20年(240月)

→2,205,588円

・30年(360月)

→3,717,861円

以上です。

建設業では「宵越しの金は持たねぇ」などという時代もあったかもしれません(?)が、現在の若い人は安定的な考え方を持っている人も多いと思います。

そんな時に、建退共に加入しているかどうかは、良い労働者を集めるポイントになるかもしれません。

せっかくこの様な制度もありますので、利用してみてはいかがでしょうか。

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